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電動リールの選び方と使いどころ

ロッド・リール・ライン

船釣り用の釣具をそろえるとき、選び方に迷いやすいのが電動リールです。「釣具 電動リール」と検索しても、サイズや巻上力、糸巻量などの数字が多く、自分に必要な性能を判断しにくいのではないでしょうか。

電動リールは、高価なモデルほどすべての釣りに適しているわけではありません。大切なのは、狙う魚、水深、使用するPEラインに合う機種を選ぶことです。この記事では、初心者にも分かるように電動リールの選び方、使い方、必要な電源、釣行後の手入れまで解説します。

釣具の電動リールとは?手巻きリールとの違い

電動リールとは、内蔵モーターによってラインを自動で巻き上げられる船釣り用リールです。液晶画面におおよその水深が表示され、レバーやスイッチで巻上速度を調整できます。

手巻きリールと大きく異なるのは、深い場所から仕掛けを回収するときの負担を減らせる点です。水深100mから仕掛けを10回回収すれば、単純計算で合計1,000mを巻くことになります。電動リールなら回収をモーターに任せられるため、体力を温存しながら釣りを続けられます。

電動リールが向いている釣り

  • タチウオ、アジ、マダイ、青物などを狙う船釣り
  • イカ釣りのように仕掛けが重く、投入と回収を繰り返す釣り
  • 水深100mを超える中深場・深場釣り
  • コマセ釣りや泳がせ釣りなど、一定の棚を繰り返し狙う釣り

一方、浅場で軽い仕掛けを使う場合は、手巻きリールの軽さや操作性が有利なこともあります。電動リールは本体に加えて電源コードやバッテリーが必要になるため、釣行スタイルまで考えて選びましょう。

電動リール選びで確認したい6つのポイント

1.対象魚と水深を最初に決める

機種を選ぶ前に、狙う魚と釣り場の水深を確認します。同じタチウオ釣りでも、浅場と水深100m前後の釣り場では必要な糸巻量や巻上力が異なります。

迷った場合は、実際の水深に対して1.5倍程度のラインを巻けることを一つの目安にしてください。潮でラインが斜めに出る釣りや高切れの可能性がある釣りでは、2倍程度の余裕があると安心です。たとえば水深100mなら、PEラインを最低150m、できれば200m以上巻けるモデルが候補になります。

2.PEラインの号数と糸巻量を確認する

電動リールのサイズ選びでは、本体の大きさよりも使用するPEラインを必要量巻けるかが重要です。船宿からPE3号、300mなどの指定がある場合は、その条件を満たす糸巻量を確認します。

同じ「PE3号」でも製品によって直径に差があるため、リールメーカーが公表する糸巻量は指定ラインを基準に確認してください。極端に太いラインを巻くと必要な長さが収まらず、細すぎるラインは船宿のオマツリ対策や強度基準に合わない場合があります。

3.巻上力と巻上速度を混同しない

巻上力は重い仕掛けや魚を引き上げる力、巻上速度は仕掛けを回収する速さの目安です。深場、大型青物、多点掛けになりやすいイカ釣りでは巻上力を重視します。軽い仕掛けを素早く回収したい釣りでは、実用巻上速度も比較したい項目です。

カタログには最大値が表示されることがありますが、実釣ではライン残量、電源電圧、負荷などで性能が変わります。最大数値だけでなく、メーカーが示す実用巻上持久力や常用巻上速度も確認しましょう。

4.ドラグ性能を対象魚に合わせる

ドラグは、魚に強く引かれたときにラインを送り出して糸切れを防ぐ機能です。最大ドラグ力が大きいほどよいとは限らず、滑らかに作動することも重要です。

ドラグ設定はラインの直線強力の3分の1前後が一般的な出発点ですが、結び目や仕掛けの強度は直線強力より低くなります。使用ラインの表示強力、ハリス、対象魚に合わせ、可能であればドラグチェッカーやばねばかりで確認してください。

5.重さと操作性を確認する

手持ちで誘い続けるタチウオやライト系の釣りでは、数百gの差でも疲労感に影響します。一方、ロッドキーパーに固定する深場釣りでは、軽さより糸巻量とパワーを優先できます。

また、右手でロッドを操作する人には左ハンドルが扱いやすい場合があります。店頭で握れるなら、クラッチ、速度調整レバー、ハンドルに無理なく指が届くかを確認しましょう。

6.予算には周辺用品も含める

電動リール本体の価格は、販売時期や性能によって大きく異なります。一般的には小型・入門機で3万~6万円前後、中型以上や高機能モデルでは6万~10万円以上になることがあります。

本体以外にも、PEライン、リーダー、バッテリー、電源コード、ロッドキーパーなどが必要です。特にバッテリーを新たに購入する場合は、周辺用品を含めた総額で比較してください。

用途別に見る電動リールのサイズ比較

電動リールの番手やサイズ表記はメーカーごとに基準が異なります。次の表は、PEライン容量を中心にした大まかな選び分けです。購入時は利用する船宿の指定と各製品の仕様を優先してください。

区分 PEライン容量の目安 水深の目安 主な対象 選び方の特徴
小型・ライト PE1~2号を200~300m おおむね100m以内 アジ、タチウオ、ライト五目 軽く、手持ちで操作しやすい
中型・汎用 PE3~4号を300m前後 約50~200m マダイ、青物、イカ、泳がせ 糸巻量とパワーのバランスがよい
大型・深場向け PE5~8号を300~500m以上 200m以上を含む深場 大型青物、キンメダイ、深場五目 高い巻上力と豊富な糸巻量を重視

初めての1台として幅広い船釣りに使いたい場合は、予定している釣りで多用するPEラインが300m程度巻ける中型モデルが候補になります。ただし、ライトゲーム中心なら中型機は重く、深場中心なら容量不足になる可能性があります。「大は小を兼ねる」と考えず、最も回数が多い釣りに合わせることが失敗を減らすコツです。

電源・初期設定と安全な使い方

電源は対応電圧と容量を確認する

多くの船釣り用電動リールは12V電源を使用しますが、必ず取扱説明書で指定電圧を確認してください。船に電源が用意されていても、座席や船によって電圧が不安定になったり、端子の形状が合わなかったりすることがあります。安定性を重視するなら、対応する専用バッテリーを用意すると安心です。

一般的な船釣りでは10~20Ah前後のバッテリーが候補になりますが、必要容量はリールの大きさ、巻上回数、負荷、釣行時間によって変わります。大型リールや深場釣りでは20Ah以上が必要になるケースもあるため、リールとバッテリー双方のメーカー仕様を確認しましょう。リチウム系バッテリーを使う場合も、電圧、端子、保護回路の適合が必要です。

ライン入力と水深補正を正しく行う

液晶に表示される水深は、スプールの回転数と登録したライン情報から算出されます。PEラインを巻いた後は、説明書に従って号数と長さを登録し、必要に応じてゼロ設定を行います。

入力を省略したり、登録した長さと実際の長さが違ったりすると、水深表示にずれが生じます。また、表示が正しくても潮流でラインが斜めに出れば、魚探上の水深とリール表示は一致しません。船長から「底から5m」と指示された場合は、まず着底させ、底を基準に巻き上げる方法が確実です。

巻き込み事故を防ぐ

  • ラインや仕掛けを直すときはモーターを停止する
  • 回転中のスプールやレベルワインドに指を近づけない
  • ロッドの穂先近くまで金具を高速で巻き込まない
  • 根掛かりをモーターの力だけで強引に外さない
  • 電源コードを通路に放置せず、端子のプラス・マイナスを間違えない

魚が水面に近づいたら速度を落とし、残り数mは手巻きで調整すると、仕掛けの巻き込みや口切れを防ぎやすくなります。自動停止位置は初期設定の状態やラインの伸びでずれる可能性があるため、機能任せにしないことが大切です。

釣行後の手入れとよくある疑問

電動リールの洗い方

海水が付いたまま放置すると、金属部や電源端子の腐食、塩の結晶による動作不良につながります。釣行後はドラグを締め、弱い水流の真水で外側を洗うのが基本です。水中へのつけ置き、高圧水、熱い湯、洗剤の使用は避けてください。

洗浄後は乾いた布で水分を拭き、風通しのよい日陰で乾燥させます。乾燥後はドラグを緩め、電源コードの端子も水分や汚れを取り除いて保管します。注油場所やグリスの種類は機種ごとに異なるため、指定されていない穴へ自己判断でオイルを入れないようにしましょう。

電源がなくても手巻きで使える?

多くの電動リールはハンドルによる手巻きも可能です。ただし、電源が切れると水深表示や自動巻上機能が使えず、大型機では自重やギア抵抗によって回収が大変になります。予備電源を用意するか、釣行前に満充電とコードの断線・腐食を確認してください。

中古の電動リールを選んでもよい?

中古品は価格を抑えられますが、モーターやギアの消耗、液晶表示、電源コード、巻上距離、使用時間などの確認が必要です。通電確認だけでなく、異音、速度調整、クラッチ、ドラグの状態も見ます。メーカーの修理受付期間や交換部品の供給が終了している機種もあるため、年式とサポート状況を確認してから購入しましょう。

まとめ:電動リールは水深とPEラインから選ぶ

釣具の電動リール選びでは、最初に対象魚と水深を決め、必要なPEラインの号数・長さを収容できるモデルへ絞り込みます。そのうえで巻上力、ドラグ、重さ、電源、予算を比較すれば、過不足の少ない1台を選べます。

購入前には船宿の指定を確認し、釣行前にはライン入力と電源テストを済ませてください。ロッドとの重量バランスやラインの選び方も含め、ロッド・リール・ラインについてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ロッドやリールは種類が多く、用途で選ぶのが基本です。人気モデルを見比べてみてください。

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