カツオの切り身は、強いにおいと脂を持ち、タチウオや根魚、アナゴなどを狙える身餌です。ただし、そのまま針に付けると柔らかくて外れやすいため、釣り餌として使うなら塩で余分な水分を抜く「塩締め」が適しています。
この記事では、釣り餌カツオ自作の基本として、材料の選び方から切り方、塩の量、保存方法、針への付け方まで分かりやすく解説します。結論からいえば、カツオ100gに対して塩10~20gを使い、冷蔵庫で30分~6時間ほど締めるのが基本です。
カツオを釣り餌にするメリットと狙える魚
カツオは血合いと脂が多く、水中でにおいが広がりやすい魚です。スーパーの刺身用や加熱用の切り身、柵を利用できるため、特別な材料がなくても自作できます。
カツオ餌の主なメリット
- においが強い:血合いや脂によって魚に存在を気付かせやすい
- 好みの大きさに切れる:小型の根魚からタチウオ、大型魚まで対応しやすい
- 冷凍保存できる:1回分ずつ分けておけば必要な量だけ持ち出せる
- 皮を利用できる:皮付きなら身だけの餌より針持ちがよい
狙える魚は、タチウオ、カサゴ、ソイ、ハタ類、ウツボ、アナゴなどです。地域や仕掛けによっては大型の青物や底物にも使われます。ただし、釣り場で日常的に捕食している餌や潮の状況によって反応は変わるため、万能餌ではありません。
自作に向いているカツオの状態
最も扱いやすいのは、皮付きで厚みのある生または冷凍のカツオです。鮮度が落ちたものでも釣り餌にはできますが、酸っぱいにおいがする、強いぬめりがある、身が溶けているものは避けてください。
刺身の残りや柵の端も利用できますが、薄い刺身は針から外れやすいのが欠点です。ツナ缶などの缶詰は身が細かく崩れ、油や調味液も含むため、切り身餌の代用品には向きません。
カツオ餌の材料と塩締め方法の比較
基本材料はカツオと塩だけです。カツオ100gなら塩10~20gが目安となり、保存袋、キッチンペーパー、包丁、まな板があれば作れます。人が食べる食材とは分けて作業し、使用後の器具は洗剤で十分に洗いましょう。
| 作り方 | 塩の量 | 締め時間 | 特徴 | 向いている釣り |
|---|---|---|---|---|
| 軽い塩締め | カツオ100gに5~10g | 30~60分 | 柔らかさとにおいが残りやすい | 短時間の堤防釣り、食い込み重視 |
| 標準の塩締め | カツオ100gに10~15g | 2~3時間 | 硬さとにおいのバランスがよい | タチウオ、根魚、アナゴ |
| 強めの塩締め | カツオ100gに15~20g | 4~6時間 | 水分が抜けて針持ちがよい | 遠投、エサ取りが多い場所 |
初めて作る場合は、100gに対して塩10~15g、締め時間2~3時間の標準タイプがおすすめです。塩を大量に使って一晩以上放置すると硬く縮みすぎることがあるため、まずは短めに調整しましょう。
釣り餌用カツオを自作する手順
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カツオの水分を拭き取る
カツオの表面に付いた水分や血をキッチンペーパーで押さえます。冷凍品は冷蔵庫で半解凍にすると、身がつぶれにくく切りやすくなります。
つまずきやすいポイント:常温や流水で完全に解凍すると、水分が出て身崩れしやすくなります。中心に少し硬さが残る段階で切り始めてください。
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狙う魚に合わせて短冊状に切る
基本サイズは、長さ3~5cm、幅1~1.5cm、厚さ5~10mmです。小型のカサゴには2~3cm、タチウオには幅1~2cm、長さ5~8cm程度の細長い短冊が使いやすいでしょう。
つまずきやすいポイント:薄く切りすぎると投入時に裂けます。皮付きの場合は皮を残し、皮に対して垂直方向に切ると、各切り身に皮が付きやすくなります。
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カツオの重さを量って塩をまぶす
カツオ100gに対して10~15gの塩を全体に振り、切り身同士が固まらないよう軽く混ぜます。塩は一般的な食塩で問題ありません。
つまずきやすいポイント:目分量で塩を大量に加えると、餌が硬く縮みます。キッチンスケールがない場合は少量ずつまぶし、表面全体に薄く塩が付く程度から試してください。
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冷蔵庫で2~3時間締める
容器または保存袋に入れ、冷蔵庫で休ませます。塩の作用で水分が出てくるため、容器の底にキッチンペーパーを敷いておくと処理が簡単です。
つまずきやすいポイント:常温で放置するのは避けてください。また、出てきた液に長時間浸すと表面がべたつくため、液が多い場合は途中でペーパーを交換します。
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表面の水分を取って小分けする
締め終わったら切り身の表面を拭き、1回の釣行で使う量に分けます。切り身を重ねる場合は、ラップやクッキングシートを挟むと凍結後も取り出しやすくなります。
つまずきやすいポイント:大きな塊のまま冷凍すると、全量を解凍することになります。10~20切れ程度など、自分が1回で使い切れる単位に分けましょう。
カツオ餌の付け方と保存方法
針先を出して皮に通す
皮付きのカツオは、硬い皮側に針を通すと外れにくくなります。短冊の端から5~10mmほど内側に針を刺し、皮を縫うようにもう一度通す「縫い刺し」が基本です。最後に針先とカエシを外へ出すことで、魚が食い付いたときに掛かりやすくなります。
長い短冊を使う場合、垂れ下がる部分が長すぎると先端だけかじられることがあります。アタリがあるのに掛からないときは、餌を1~2cm短くするか、針の位置を中央寄りに調整してください。
冷蔵・冷凍保存の目安
- 冷蔵:当日から翌日を目安に使い切る
- 冷凍:密閉して約1か月を品質維持の目安にする
- 釣り場:保冷剤入りのクーラーボックスに入れ、使う分だけ取り出す
家庭用冷凍庫では乾燥やにおい移りが起きるため、保存袋の空気をできるだけ抜いてください。日付と餌のサイズを書いておくと管理しやすくなります。解凍は冷蔵庫で行い、少し凍った状態で釣り場へ持参すると傷みにくくなります。
一度解凍して長時間持ち歩いた餌の再冷凍は、身崩れや腐敗の原因になります。余った餌は海や釣り場に捨てず、袋に密閉して家庭のルールに従って処分してください。
カツオ餌自作でよくある失敗・注意点
- 身だけを薄く切る:投入時に裂けやすいため、厚さ5mm以上を確保し、できれば皮を残します。
- 塩を入れすぎる:硬く縮み、針に刺した際に割れることがあります。最初は重量の10~15%を基準にします。
- 締め時間が短すぎる:表面が水っぽい場合は、ペーパーを交換して30分ずつ追加します。
- 針先を餌に埋める:魚が食っても掛かりにくくなるため、針先は必ず露出させます。
- 常温で持ち歩く:腐敗が早まり、悪臭や液漏れの原因になります。保冷剤と密閉容器を使います。
- 人用の食材と混同する:釣り餌として加工・持ち出したカツオは食用に戻さず、包丁や保存容器も可能な範囲で分けます。
釣り餌用カツオは、100gに塩10~15g、冷蔵庫で2~3時間を基準にすれば、においと針持ちのバランスを取りやすくなります。狙う魚に合わせて長さと厚みを調整し、皮側へ縫い刺しにすることが釣果につなげるポイントです。
カツオ以外のサバやイカを含め、魚の切り身・身餌についてさらに詳しく知りたい方は、魚の切り身・身餌の選び方と使い方ガイドも参考にしてください。
サバやイカの切り身は青物・大物狙いの定番。冷凍餌をストックしておくと便利です。

